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十字架のことば(2)―第1のことば:赦しの祈り―

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第1のことば:赦しの祈りの意味について考えます。

そのとき、イエスはこう言われた。「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分で分からないのです」彼らはくじを引いて、イエスの着物を分けた。ルカの福音書 23:32~34

スピーカー:中川健一

聖書箇所:ルカの福音書 23:32~34

収録日:20121009

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1.はじめに

(1)「十字架のことば」には7つある。

①前半:午前9時から正午までの間の3時間
*3つのことば
*他人に関するものである。

 

②後半:正午から午後3時までの間の3時間
*4つのことば
*自分に関するものである。
 

(2)第1のことばは、赦しの祈りである。

①十字架を負って刑場に(「どくろ」と呼ばれている場所)着いた。
②イエスの左右に、犯罪人が十字架につけられた。
③その時にイエスの口から出たのが、赦しの祈りである。

「そのとき、イエスはこう言われた。『父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです』。彼らは、くじを引いて、イエスの着物を分けた」(ルカ23:34)

 

 

2.アウトライン

(1)この祈りと旧約聖書の関係は?

(2)この祈りは、誰のためのものか?

(3)この祈りは、聞かれたのか?

3.結論:この祈りの現代的意味

 

このメッセージは、第1のことばの意味について考えるものである。

 

 

Ⅰ.この祈りと旧約聖書の関係は?

 

1.敵に関する代表的な祈りは、復讐を求める祈りである。

(1)詩篇137:7~9

「【主】よ。エルサレムの日に、「破壊せよ、破壊せよ、その基までも」と言ったエドムの子らを思い出してください。バビロンの娘よ。荒れ果てた者よ。おまえの私たちへの仕打ちを、おまえに仕返しする人は、なんと幸いなことよ。おまえの子どもたちを捕らえ、岩に打ちつける人は、なんと幸いなことよ」

 

(2)エレミヤ15:15

「【主】よ。あなたはご存じです。私を思い出し、私を顧み、私を追う者たちに復讐してください。あなたの御怒りをおそくして、私を取り去らないでください。私があなたのためにそしりを受けているのを、知ってください」

 

(3)個人的復讐心から出たものではなく、神の義を求める祈りである。

①義に飢え渇く度合いによって、この種の祈りに対する応答の度合いが決まる。

 

 

2.旧約的な意味からいえば、十字架に付けられた罪人は、こう祈るべきである。

(1)「私の死が、私のすべての罪を贖うものとなりますように」

 

 

3.イエスの祈りの特殊性

(1)復讐を求めたものではない。

(2)敵のために祈った。

(3)イザヤ53:12の成就である。

「それゆえ、わたしは、多くの人々を彼に分け与え、彼は強者たちを分捕り物としてわかちとる。彼が自分のいのちを死に明け渡し、そむいた人たちとともに数えられたからである。彼は多くの人の罪を負い、そむいた人たちのためにとりなしをする」

 

 

 

Ⅱ.この祈りは、誰のためのものか?

 

1.敵のための祈り

(1)イスカリオテのユダ

①貪欲が彼を支配していた。
②銀貨30枚でイエスを売り渡した(奴隷の値段)。

(2)祭司やパリサイ人

①妬み
②自己義認

(3)ピラト

①自己保身
②恐れ

 

2.ローマ兵たちのための祈り

(1)上官の命令を実行しているだけである。

①自分たちの取り分を、さっさと取っている。

 

 

3.群衆のための祈り

(1)彼らは、赦される必要性を感じていない人々である。

①ご利益信仰
②政治的メシア像

 

 

4.祈りの根拠

(1)無知

「彼らは、何をしているのか自分でわからないのです」

 

(2)ローマ兵は、イエスが十字架に付けられている深い背景は、理解していない。

 

(3)ユダヤの指導者たちは、イエスが無罪であることを知っていた。

①しかし、イエスを拒否する罪の重大性を理解していない。

 

(4)群衆は、指導者たちの判断の影響を受けている人々である。

 

(5)使徒3:17

「ですから、兄弟たち。私は知っています。あなたがたは、自分たちの指導者たちと同様に、無知のためにあのような行いをしたのです」

 

(6)Ⅰコリント2:8

「この知恵を、この世の支配者たちは、だれひとりとして悟りませんでした。もし悟っていたら、栄光の主を十字架につけはしなかったでしょう」

 

(7)Ⅰテモテ1:13

「私は以前は、神をけがす者、迫害する者、暴力をふるう者でした。それでも、信じていないときに知らないでしたことなので、あわれみを受けたのです」

 

 

 

Ⅲ.この祈りは、聞かれたのか?

 

1.仲介者としての祈りである。

(1)「父よ」という呼びかけ。

①「私たちの父」ではなく、「父」である。
②御父と御子の親密な関係を表している。

 

 

2.この祈りは、自らが死ぬことによって聞かれた。

(1)死の中にあっても、イエスは無力ではない。

①人々を父なる神と和解させる力を持っている。

 

 

3.赦しを受けるためには、信仰による応答が必要である。

(1)使徒2:38

「そこでペテロは彼らに答えた。『悔い改めなさい。そして、それぞれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう』」

 

(2)信仰による応答をするためには、自分もそこにいる必要がある。

①私もまた、十字架を見上げる群衆の中にいた。

 

 

 

結 論:この祈りの現代的意味

 

1.国際関係における赦しの問題

 

 

2.人間関係における赦しの問題

(1)信仰の成長

①知的理解の成長
②人間関係の成長

 

(2)マタイ6:14~15

「もし人の罪を赦すなら、あなたがたの天の父もあなたがたを赦してくださいます。しかし、人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの罪をお赦しになりません」

 

 

3.反ユダヤ主義の問題

(1)マタイ27:25

「すると、民衆はみな答えて言った。『その人の血は、私たちや子どもたちの上にかかってもいい』」

(2)イエスの祈りは、マタイ27:25の言葉を帳消しにした。

 

 

4.キリストの弟子としての心構え

(1)使徒7:59~60

「こうして彼らがステパノに石を投げつけていると、ステパノは主を呼んで、こう言った。『主イエスよ。私の霊をお受けください』。そして、ひざまずいて、大声でこう叫んだ。『主よ。この罪を彼らに負わせないでください』。こう言って、眠りについた」

(2)Ⅰコリント11:1

「私がキリストを見ならっているように、あなたがたも私を見ならってください」

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