過越の祭り(すぎこしのまつり)

過越の祭りは、エジプトからの脱出を記念するイスラエルの祭りです。ヘブル語で「ペサハ」、ギリシア語で「パスカ」と言います。四つある春の例祭の中で最初にやって来るものです。三つの巡礼祭の一つ。

(1)ユダヤ人たちは今でも毎年過越の祭りを祝っていますが、その起源は出エジプト記12章にあります。

(2)出エジプトの出来事が起こった月が、ヘブル暦の第1月(アビブの月、後にニサンの月と呼ばれる)とされました。その月の第14日の夕暮れに過越のいけにえを捧げ、祭りを祝います。

(3)旧約聖書でも、新約聖書でも、イスラエルの祭りの中ではこの祭りへの言及が最も多くあります。つまり、過越の祭りが最も重要な祭りだということです。

(4)過越の祭りは、主イエスの十字架の死を予表しています。バプテスマのヨハネは、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊。」(ヨハネ1:29)と叫んでいます。

出典:クレイ聖書解説コレクション「民数記」「レビ記」