和解のいけにえ(わかいのいけにえ)
和解のいけにえは、次の三つの場合にささげられました。
(1)感謝を表わす場合。特に、祈りが答えられたことへの感謝(レビ記7:12〜15参照)。
(2)誓願、特にナジル人の誓願が完了した場合。使徒の働き21:23〜26で、パウロは他のユダヤ人たちへのあかしとして、このための費用を負担しようとしています。
(3)進んで、つまり、自発的にささげる場合。何か予期せぬ良いことがあった場合など。
和解のいけにえには2種類ありました。
(1)大動物、つまり牛です。
(2)小動物、つまり、羊ややぎです。全焼のいけにえの場合とは異なり、鳥は含まれていません。その理由は、和解のいけにえはあとで宴会の食事として用いられるため、鳥ではふさわしくなかったからです。
「和解のいけにえ」が「全焼のいけにえ」と大きく異なるのは、内蔵の回りの脂肪、腎臓、小葉などを燃やしたあとに残った肉は、礼拝者たちが食べることができたという点です。この背景には、「神との食事、祝宴を楽しむ」という考え方があります。つまり、「神との交わりを楽しむ」ということです。
出典:クレイ聖書解説コレクション「レビ記」