モアブ人(もあぶじん)
ロトの姉娘が父ロトによって産んだ子が、モアブです。その子が、モアブ人の祖先となりました(創世記19:30〜38)。
(1)モアブとアモンとは、異母兄弟です。また、その子孫は、イスラエル人と血縁関係にあります。
(2)士師時代に、イスラエルはモアブによって18年間支配されています(士師記3:12〜14)。このモアブの支配を打破したのは、エフデです(士師記3:15〜30)。
(3)士師時代を背景とした麗(うるわ)しい物語が、ルツ記です。ベツレヘムのナオミは、モアブの野に一時的に寄留し、故郷に帰る時には、亡くなった息子の嫁のルツを伴って帰還しています。このルツは、モアブ人です。ルツの、「あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です」(ルツ記1:16)という言葉は、心を打ちます。
(4)やがてルツはボアズと結婚し、ダビデの先祖に連なります。メシアであるイエスは、その家系から誕生します。