バラバ(ばらば)
イエスに代わって釈放された犯罪人。
(1)バラバというのは、本当の名前ではなく、あだ名です。「バル(息子)」と「アバ(父)」という2つの語からできた合成語で、「父の息子」という意味になります。イエスは、「父なる神の子」としての実質を持ったお方でしたが、バラバは、名目だけの「父の息子」でした。
(2)当時の文献から、バラバの本名はイエスであったことが分かっています。イエスはヘブル語で「イェシュア」です。イエスは、「イェシュア(主は救い)」としての実質を持ったお方でしたが、バラバは、名目だけの「イェシュア」でした。
(3)イエスは無実の罪で告発されていましたが、バラバはイエスが告発されている罪そのものを犯した罪人でした。バラバは単なる強盗ではありません。彼は人殺しであり、ローマに対する反逆者です。イエスはこのバラバのために身代わりの死を遂げることになります。
出典:クレイ聖書解説コレクション「ヨハネの福音書」