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2015

09.03

「原罪」って? − 三浦綾子の小説「氷点」

「氷点」は三浦綾子が朝日新聞の一千万円懸賞小説に当選し作家デビューを果たした処女作で、デビュー作でもあります。また、これまで4度もテレビドラマ化された名作として多くの人に親しまれている作品です。

この作品は罪を犯さずには生きてゆけない人間の性質、「原罪」を描いています。愛や平和、喜びの素晴らしさを知っているはずの人間がどうしても切り離すことができない罪の性質…実は、聖書にはこの罪の性質がどのように私たちの世界に入ってきたかが書いてあります。

3分でわかる!聖書 「原罪って、なに?」

どうして三浦綾子は「原罪」をテーマにしたのでしょう。「原罪」は重く、暗い事実のように思えます。彼女は「原罪」をテーマにし、性悪説を唱え、人を戒めたり、謙遜にさせることを目的としたのでしょうか。

三浦綾子の自伝「道ありき」には、彼女がクリスチャンになった経緯が書かれています。彼女は、罪に対する解決策として、「福音」(グッド・ニュース)があることを体験的に知った人でした。

小説「氷点」は、小説を読み「原罪」が自分にもあると認めた人が、「福音」を求め始めるようにと願って書かれているのです。