パン種(ぱんだね)
聖書時代には、パンを焼く時はすでに発酵したパン生地の小片を新しい粉に練り込んで、粉全体を膨らませてから焼いていました。この小片を、パン種と言います。
(1)レビ記では、主への火による捧げ物にはパン種を入れることが禁じられていました。その理由は、発酵は腐敗を意味したからです。
(2)聖書でパン種という言葉が象徴的に用いられる場合は、罪を指します。パウロはこう語っています。「あなたがたの高慢は、よくないことです。あなたがたは、ほんのわずかのパン種が、粉のかたまり全体をふくらませることを知らないのですか。新しい粉のかたまりのままでいるために、古いパン種を取り除きなさい。あなたがたはパン種のないものだからです。私たちの過越の小羊キリストが、すでにほふられたからです。ですから、私たちは、古いパン種を用いたり、悪意と不正のパン種を用いたりしないで、パン種のはいらない、純粋で真実なパンで、祭りをしようではありませんか」(1コリント5:6〜8)。
出典:クレイ聖書解説コレクション「マルコの福音書」、「コリント人への手紙第一・第二」