福音(ふくいん)
「福音」とは、「喜びのおとずれ」という意味です。原語のギリシャ語では「ユーアンゲリオン」で、元々は戦争で勝利したという知らせのことを意味していました。
(1)福音は、イエス・キリストが地上に現われる前から存在していました。旧約聖書の預言者たちが語ったのは、福音のメッセージそのものです。その前の時代では、アブラハムもまた福音を聞いています。さらにさかのぼれば、アダムもまたエデンの園で福音を聞いたのです。創世記3:15がそれです。「わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく」
(2)究極的には、天地が創造される前から、神の心には福音のメッセージが存在していました。しかし、その福音の全貌が明らかになるのは、イエスの十字架と復活の出来事を通してでした。
出典:クレイ聖書解説コレクション「マルコの福音書」