ベツレヘム(べつれへむ)

ベツレヘムはメシア誕生の地です。

(1)ベツレヘムという町は、カナンの地に2つありました。1つは、ゼブルン族の領地にあったベツレヘム(ヨシュア19:15)です。ナザレの北西11キロに位置し、町とは呼べないような小さな村でした。ここからは、ユダヤ人の会堂の廃墟が発掘されています。

(2)もう1つは、ユダ族の領地にあったベツレヘムです。これは、エルサレムの南約8キロ、いわゆるユダの山地に位置する町です。

(3)ミカは、ユダの山地のベツレヘムを指すために、「ベツレヘム・エフラテ」(ミカ5:2)という言葉を使用しています。この言葉は、旧約聖書に何度も出てきます。

「こうしてラケルは死んだ。彼女はエフラテ、今日のベツレヘムへの道に葬られた」(創35:19)
「私のことを言えば、私がパダンから帰って来たとき、その途上カナンの地で、悲しいことに、ラケルが死んだ。そこからエフラテに行くには、なお道のりがあったが、私はエフラテ、すなわちベツレヘムへの道のその場所に彼女を葬った」(創48:7)
「すると、門にいた人々と長老たちはみな、言った。『私たちは証人です。どうか、【主】が、あなたの家に入る女を、イスラエルの家を建てたラケルとレアのふたりのようにされますように。あなたはエフラテで力ある働きをし、ベツレヘムで名をあげなさい』」(ルツ4:11)

(4)ここはダビデが育った町となり、「ダビデの町」(ルカ2:4、11)として知られるようになります。

(5)メシアはこの町で誕生されましたが、その際、ヘロデ大王はこの町の2歳以下の男の子を全員虐殺しました(マタイ2:1以下)。