『聖書に「夫に従いなさい」とありますが、傷つくことを言われると従えず、従いたくない思いでいっぱいになります。』というご質問です。男女平等が叫ばれるいま、この聖書箇所はいかにも論争を呼びそうですね。聖書の内容は男尊女卑なのでしょうか。もし仮に夫が不信仰な人であっても、妻は仕えるべきでしょうか。
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Q. 質問
Q:聖書に「夫に従いなさい」とありますが、傷つくことを言われると従えず、従いたくない思いでいっぱいになります。子ども達の手前、良くないと思ってはいますが、どうしたら従えるようになりますか。
A. 回答
A:実に現実的なテーマに関する質問ですね。いつものように3つ申し上げます。
1番目に、創造の秩序の中における男女の関係について確認しましょう。
神は人類を創造する際に、先ず男を、次の女を造られました。アダムは土地のちりから、エバはアダムのあばら骨から造られました。エバはアダムの「助け手」として創造されました。これは、男女の上下関係はなく、役割の違いを教えたものです。神の前では、男女の価値の差はありませんが、役割の違いはあります。創造の秩序から見れば、父なる神、子なる神、男、女という順番になります。
2番目に、妻が夫に反発したくなる理由について確認しましょう。
これは、妻に与えられた役割に反することですが、人類の堕落以降、妻の心には夫に対する支配欲が芽生えています。従って、妻が夫に反抗したくなるのは、ごく普通のことなのです。聖書的には、これは「罪の結果として下った呪い」の一部です。ちなみに、出産の苦しみも、同じ「呪い」の一部です。このことを知れば、肉的(自己中心的)な心の動きを客観的に分析することができるようになります。
3番目に、引用された聖句を再度確認しましょう。
聖書は、「妻たちよ。あなたがたは、主に従うように、自分の夫に従いなさい」(エペ5:22)と教えています。つまり、夫に従うというのは、神の創造の秩序に従って夫に仕えることであり、究極的には、神に仕えることになるというのです。不信仰な夫に対してでも仕えるべき理由は、それが神への奉仕だからです。
最後に注意すべき点を2つ上げておきます。①夫に与えられている責務は、妻のそれよりも大きいということを、夫は認識すべきです。それを理解しないで、妻に服従を要求するのは的外れです。②夫が言葉や行為によって妻を日常的に傷つける場合、妻は、適度な距離を置いて自分を守るべきです。境界線を引くということと、夫への従順は、両立する概念です。
参考になる聖句
「妻たちよ。あなたがたは、主に従うように、自分の夫に従いなさい」(エペ5:22)
妻が夫に従うのは、主に対する奉仕です。
もっと詳しく知りたい方は
妻たちよ。あなたがたは、主に従うように、自分の夫に従いなさい(エペソ 5:22)
聖書用語辞典 聖化
▲夫に従えない気持ちが消えず、苦しんでいますか? 私たちは聖化の途中にいます。
成長セミナー第11課「聖書的スチュワードシップ」(後半)
▲私たちが仕えることができるのは、自分の頑張りではなく、神からの恵み・賜物によるものです。仕えること、奉仕(家族に対しても)についてのわかりやすいメッセージはこちらです。