黙示録22:16とイザヤ書14:12には、同じく「明けの明星」という言葉が登場します。同じ言葉だから、同じものを指しているのでしょうか。二カ所の聖句を読み比べながら、聖書の文脈から判断する方法を見て行きましょう。
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Q. 質問
Q:黙示録22:16の明けの明星とイザヤ書14:12の明けの明星とは、別のものなのでしょうか。以前、ある所で天使論を学んだ時、堕天使ルシファーが明けの明星だと教わったのですが。
A. 回答
A:ここには、言葉の混乱があります。いつものように3つ申し上げます。
1 . 黙示録22章16節
「わたし、イエスは御使いを遣わして、諸教会について、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしはダビデの根、また子孫、輝く明けの明星である」
(1)主語は、わたし、イエスである。
(2)「わたしは、輝く明けの明星である」とある。
(3)つまり、黙22:16では、明けの明星はイエスである。
2 . イザヤ書14章12節
「暁の子、明けの明星よ。どうしてあなたは天から落ちたのか。国々を打ち破った者よ。どうしてあなたは地に切り倒されたのか」
(1)明けの明星とは、天から落ちた者である。
(2)ここでは、明けの明星とは悪魔のことである。
(3)「明けの明星」はヘブル語で「ヘレル」である。
(4)ラテン語では「ルシファー」である。
(5)欽定訳聖書(KJV)が英語で「ルシファー」を採用した。
(6)その結果、英語圏ではルシファーが悪魔の代名詞となった。
3 .黙22章の明けの明星と、イザ14章の明けの明星は、別のものである。
(1)同じ言葉だから、同じものだと思わない方がよい。
(2)最終的には、文脈で判断する。
参考になる聖句
「これらのことをあかしする方がこう言われる。『しかり。わたしはすぐに来る。』アーメン。主イエスよ、来てください」 (黙22:20)
同じ言葉でも、文脈によって意味が異なる場合があります。
もっと詳しく知りたい方は
これらのことをあかしする方がこう言われる。『しかり。わたしはすぐに来る。』アーメン。主イエスよ、来てください(黙示録 22:20)