「主イエスを信じなさい、そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます」という聖書の言葉は「家族の中で自分一人だけがクリスチャン」という方にしてみたら、すがりつきたいような一文ですよね。でも、聖書の他のどこを見ても、ある人の信仰によって別の人が救われるという教えは無いし・・?このように誤解されがちな聖書箇所をどのように読んで行けば良いか、そして、聖書解釈の原則が語られます。
テキストで読む
Q. 質問
使徒16:31は、私がイエス様を信じたら家族も救われると教えているのでしょうか。本当のところを知りたいです。
A. 回答
使徒16:31を読んでみましょう。
「ふたりは、『主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます』と言った」
この聖句は、よく誤解されるものです。
いつものように3つ申し上げます。
1.文脈に注目しましょう。
(1)語っているのは、パウロとシラスです。
(2)聞いているのは、ピリピにあった牢獄の看守です。
(3)「先生がた。救われるためには、何をしなければなりませんか」という質問への回答です。
2.文章の構造に注目しましょう。
(1)複数の聖書を読み比べるとよいでしょう。
(2)ギリシア語の原文を直訳すると以下のようになります。
「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたは救われます。そして、あなたの家族も」
(3)「救われる」という動詞は、2人称単数形の受動態です。
(4)つまり、あなたの家族も主イエスを信じれば救われるという意味です。
3.聖書の他の箇所がどう教えているかを確かめましょう。
(1)聖書が聖書を解釈するという原則があります。
(2)ある人の信仰によって、他の人が救われるという教えはありません。
(3)この聖句は、家族伝道を奨励するものです。
だれでも、本人の信仰によって救われる。これ以外に救いの方法はありません。
参考になる聖句
「しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった」(ヨハ1:12)
もっと詳しく知りたい方は
「しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった」(ヨハネ1:12)