2020
08.03
Q.255 自殺願望のある人をどうしたら助けて上げられますか。
自殺願望のある方が身近にいると、寄り添う側にも相当な覚悟とパワーが必要ですよね。でもどうか、一緒に疲れてしまわないで…。クリスチャンとして、具体的に何ができるでしょうか。
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Q. 質問
Q:自殺願望のある人に出会ったとき、どうしたら助けて上げられますか。
A. 回答
A:自殺はどのような場合でも悲しいものですが、特に家族や友人の自殺は、耐え難いほど苦しいものです。この質問は、私には荷が重すぎますが、それを承知の上で、いつものように3つ申し上げます。
1番目に、耳を傾けましょう。
誰かが「死にたい」と言った場合、「そう言っているだけだろう」と軽く考えてはなりません。その言葉を真剣に受け止める必要があります。その人が通過している苦しみがどのようなものであるかは、誰にも分かりません。自殺がよくないことは分かっていても、苦しみから逃れたいという思いの方が勝っているのです。「死にたい」と口に出して言う人は、往々にして、無意識的に助けを求めています。耳を傾け、その人に寄り添うことは、「私はあなたのことを心配している、あなたの幸せを願っている」というメッセージを送っていることになります。
2番目に、執りなしの祈りを捧げましょう。
自殺願望は、神から出たものでありません。悪魔がその人を絶望の淵に追い詰めているのです。それゆえ、祈る必要があります。自殺願望のある人を助けるのは、霊的戦いに巻き込まれることです。執りなしの祈りは、話しに耳を傾ける時も、助言をする時も、分かれてからも、継続して献げるべきです。その人の状態が安定するまでは、祈りを継続すべきです。具体的な問題が見えてきたなら、それを取り上げて祈るべきです。
3番目に、聖書のことばを紹介しましょう。
その人との間に信頼関係が育ってきたなら、祈りながら、聖書のことばをいっしょに読んでください。その人が信者であるか未信者であるかによって、対応は変わってきます。共通しているのは、論理的な思索ができなくなり、感情的に敏感になっているということです。絶望した人の感性に訴えかけるためには、詩篇のことばがよいと思います。詩22:1〜2は、イエス・キリストの祈りのことばでもあります。詩42:1は、人間の魂の渇きを表現しています。これは、生きる希望だけでなく、生きる意味の発見にもつながります。
いつもはここで終わるのですが、2つのことを追加させてください。
①ぜひ、専門医やカウンセラーの助けを求めるように助言してください。
②万が一その人が自殺しても、それはその人自身の選びであって、罪責感を覚える必要はないことを確認しましょう。
参考になる聖句
「鹿が谷川の流れを慕いあえぐように、神よ、私のたましいはあなたを慕いあえぎます」 (詩篇 42:1)
自殺願望のある人の言葉に耳を傾けましょう。