わかりやすい解説で、聖書の言葉を学ぶ

Q. 質問

Q：私は、数ヶ月前にイエスキリストを救い主と信じるようになった者です。質問は、「クリスチャンは自分が見た夢を重要視すべきでしょうか」というものです。寝ている間に時々夢を見るのですが、先日、黒い羽が生えている悪魔のようなものが夢に出てきたので気になっています。夢を何かの警告と捉えたりする必要はあるのでしょうか。

A. 回答

A：夢について、いつものように3つ申し上げます。

1 番目に、聖書には夢を通して神の啓示を受けた人が何人か登場します。

　 旧約聖書では、ヨセフがその代表です。また、ソロモンも夢を通して神からの語りかけを受けました。さらに、バビロンの王ネブカデネザルも夢を見ましたが、その解き明かしをしたのは、預言者ダニエルでした。新約聖書では、マリアの夫ヨセフが夢で神のお告げを受けました。このように、かつての時代においては、神は夢を通して人に語りかけることがありました。

2 番目に、新約聖書が完成した今は、夢にさほど囚われる必要はありません。

　 私たちが知るべき事がらは、今から永遠に至るまで、すべて聖書に書かれています。従って、夢の意味を詮索するよりは聖書研究をした方が、神の御心を知るためにより有益です。新約聖書が完成する前の事例を今の私たちの生活に適用するのは、非常に危険なことです。私自身のことを言えば、私もよく夢を見ます。ときには、奇想天外な夢を見ることもあります。しかし、神が夢を通して語っておられると感じたことは一度もありません。神について私が知るべきことは、すべて聖書に書かれています。

3 番目に、神が夢を通して語っておられると強く感じた場合は、聖書の教えに照らして、その意味を吟味すべきです。

神に不可能はありませんので、神がそう願われたなら、今も夢を通して語るということが起こり得ます。もしあなたが、神は夢を通して語られたと強く感じるなら、以下の3点に注意しましょう。（1）その夢は、神とあなたの間だけで解釈すべきもので、第三者の解き明かしを求めるべきではありません。もしその夢が神からのものであるなら、神はその夢の正しい解釈も与えてくださいます。（2）夢の内容が聖書の教えと調和しているかどうか、吟味する必要があります。夢が聖書の権威よりも上に立ってはなりません。（3）その夢が神からのものであると確信した場合は、神への応答について祈り深く考えるべきです。

参考になる聖句

「それなのに、この人たちもまた同じように、夢見る者であり、肉体を汚し、権威ある者を軽んじ、栄えある者をそしっています」 （ユダ1：8）

新約時代に生きる信者は、夢に囚われる必要はありません。