詩篇122:6の有名な聖句に関するご質問です。ある先生が言われたという、「このエルサレムは新しいエルサレム、すなわち千年王国のエルサレムである」というのは、本当なのでしょうか。「エルサレムの平和」が何を意味しているのか、いつものように3つのポイントで解説します。
テキストで読む
Q. 質問
Q:私はずっと「エルサレムの平和のために祈れ」という祈りは、エルサレムが平和でないので、この聖句が必要と思っていました。ある先生が、「このエルサレムは新しいエルサレム、すなわち千年王国のエルサレムである」と言われました。ならばどうして「エルサレムのために祈れ」という命令が出されたのでしょうか。
A. 回答
詩122:6に、「エルサレムの平和のために祈れ」という命令があります。このテーマに関して、いつものように3つ申し上げます。
1番目に、この祈りは、イスラエルを祝福する祈りです。
エルサレムは神の都、また、ユダヤ人の生活の中心であり象徴です。従って、エルサレムの平和のために祈ることは、そこに住む人々、つまりイスラエルの祝福を願うことです。そのような祈りを捧げる人を、神は祝福されます。なぜなら、アブラハム契約の中に、イスラエルを祝福する異邦人は、祝福を受けるという約束があるからです。
2番目に、この祈りは、キリストの再臨を求める祈りです。
人間的な努力によって紛争の解決を目指すのは重要なことですが、それで問題がすべて解決するわけではありません。エルサレムに真の平和が訪れるのは、平和の君であるキリストが再臨される時です。その時、地上に千年王国が設立され、キリストがエルサレムから全世界を統治されます。すべてのクリスチャンは、その日が1日でも早く来るように期待し、祈るべきです。
3番目に、この祈りは、イスラエルの霊的救いを願う祈りです。
キリスト再臨の条件は、イスラエルの民族的救いです。彼らがイエスを救い主と信じ、「祝福あれ。主の御名によって来られる方に」(マタ23:39)と祈り始めるまでは、キリストは地上に戻ってこられません。つまり、イスラエルの霊的救いのための祈りこそ、メシアの再臨と千年王国の設立につながる祈りなのです。
参考になる聖句
「エルサレムの平和のために祈れ。『おまえを愛する人々が栄えるように。おまえの城壁のうちには、平和があるように。おまえの宮殿のうちには、繁栄があるように』」 (詩122:6、7)
イスラエルの霊的救いのための祈りは、エルサレムの平和につながります。
もっと詳しく知りたい方は
成長セミナー 第9課「人生のパノラマ」(後半)
▲終末時代〜キリストの再臨、千年王国の流れがダイジェストでわかります。
DVD『聖書は千年王国について何を教えているか』2013年フルクテンバウムセミナー
▲解説中に登場する「千年王国」について詳しく知りたい方はこちら。初心者向けではありませんが、クリスチャン歴の長い方にもあまり知られておらず、かつ重要な終末論のテーマです。