フォークダンスで有名な、あの「マイム・マイム」。今回の質問者様は、これがユダヤの曲だとご存知だったそうで、(すごい!)曲の意味を知りたいとのことです。編集Mは解説を聞いて驚きました。マイム・マイムの内容がそんなに壮大だったとは・・・。どうぞご覧ください。
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Q. 質問
Q:小学生の時に、担任の先生から「マイム・マイム」というフォークソングを教えてもらったことがあります。この歌と踊りは、ユダヤ人が作ったと聞きました。曲の意味を教えてください。
A. 回答
A:私も高校時代にこの曲に合わせて踊ったことがありますので、懐かしいです。いつものように3つ申し上げます。1番目に、この曲の歌詞は、イザヤ書12章3節から取られています。
日本語の新改訳聖書では、「あなたがたは喜びながら救いの泉から水を汲む」となっています。ヘブル語聖書では、こうです。
「ウ シャブテム マイム ベッサソン ミィマイエネ ハイェシュアー」
ושׁאבתם־מים בשׂשׂון ממעיני הישׁועה׃
①マイムは、「水」です。②シャブテムは、「あなたがたは汲む」です。③ベッサソンは、「喜びながら」です。④「ミィマイエネ」は、「井戸から」です。⑤「ハイェシュアー」は、「救いの」です。
2番目に、イザヤ書12章3節は、将来ユダヤ人たちに与えられる祝福の預言です。
この預言が成就するのは、終わりの時代に地上に実現する千年王国においてです。その時、ユダヤ人たちは、霊的に神に立ち返るだけではなく、物質的繁栄も手に入れるようになります。「救いの泉から水を汲む」とは、神の御心に沿って歩む者が味わう祝福された人生を象徴しています。
3番目に、この曲は、シオニズム運動によって世界各地から約束の地に帰還したユダヤ人たちの喜びを表現するために歌われるようになりました。
初期の開拓者たちは、不毛な未開の地に「水」を引いて、開拓に励みました。荒野に井戸を掘り、水源を見つけた時の喜びはどれほどのものだったでしょうか。彼らは、その喜びを歌と踊りで表現しました。
しかし、ユダヤ人たちが約2千年ぶりに約束の地に帰還したことで、イザヤ書12章3節の預言が成就したわけではありません。この預言は、ユダヤ人たちがイエスをメシアと信じた時に成就するものです。私たちは、「マイム・マイム」を歌いながら、ユダヤ人の過去、現在、未来に思いを馳せることができます。
参考になる聖句
「あなたがたは喜びながら救いの泉から水を汲む」(イザ12:3)
「マイム・マイム」は、イザヤ書12章3節がそのまま歌詞になっています。
もっと詳しく知りたい方は
あなたがたは喜びながら救いの泉から水を汲む(イザヤ12:3)
DVD『聖書は千年王国について何を教えているか』2013年フルクテンバウムセミナー
解説中に登場する「千年王国」について詳しく知りたい方はこちら。初心者向けではありませんが、クリスチャン歴の長い方にもあまり知られておらず、かつ重要な終末論のテーマです。