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今日の聖書の言葉

2019

05.28

Q.210 なぜアダムの罪が全人類に影響を及ぼすのですか。

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アダムの過ちやキリストの十字架は大昔のことで、それがどうして自分に関係あるの?と、そこでつまづく方はとても多いと思います。良いご質問をありがとうございます!

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Q. 質問

Q:アダムとイブが罪を犯したことにより、全ての人は罪人となりました。なぜ、アダムとイブが犯した罪の影響が私にも及ぶのでしょうか。ある人が犯した罪が家族に及ぶとか、祖先が犯した罪が子孫に及ぶとかいった考え方は、現在の法律から見るとあり得ないことです。聖書の考えをお聞かせ下さい。

A. 回答

A:これは、多くの方が疑問に感じていることだと思います。いつものように、3つ申し上げます。

1番目に、アダムは人類の代表として罪を犯したので、その影響が私たちに及びました。

質問された方は、「アダムとイブが罪を犯した」と書いておられますが、重要なのはアダムの方です。ロマ書5章12節にこうあります。 「こういうわけで、ちょうど一人の人によって罪が世界に入り、罪によって死が入り、こうして、すべての人が罪を犯したので、死がすべての人に広がったのです」 。つまり、アダムが神の命令に背いて「善悪の知識の木」から取って食べたので、罪と死がこの世界に入ったというのです。アダムは、罪を犯した瞬間、神との断絶を経験しました。これが霊的死です。次に、肉体の老化現象が始まりました。これが、肉体的死の始まりです。

アダムはいわば全人類を代表する外交官です。それゆえ、アダムの発言や行動は、全人類に影響を及ぼします。アダムの肉体的特徴は、遺伝によって次の世代に引き継がれました。今でもこの原理は機能しています。子どもは、親の遺伝形質をもって生まれてきます。それと同じように、霊的遺伝形質もアダムから今に至るまで引き継がれてきています。つまり、アダム以降、人類はすべて原罪を宿して生まれて来るようになったということです。

2番目に、私たちは、自分でも罪を犯します。それゆえ、罪人なのです。

私たちは、「私は善悪の知識の木から取って食べたことはない」と言い張ります。その通りです。しかし、もし私たちがエデンの園に置かれていたとしたらどうでしょうか。聖書は、私たちもまたアダムと同じ失敗を犯していたであろうことを示唆しています。

私たちは、2重の意味で罪人です。①私たちは、罪人であるので罪を犯します。②私たちは、罪を犯すので罪人です。ロマ書3章23節にはこうあります。 「すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず、」

3番目に、イエス・キリストの死は、人類の代表としての死でした。

ペテロの手紙第一2章24節には、こうあります。 「キリストは自ら十字架の上で、私たちの罪をその身に負われた。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるため。その打ち傷のゆえに、あなたがたは癒やされた」 。イエス・キリストを救い主と信じる人は、最初のアダムとの関係を断ち切って、最後のアダムであるイエス・キリストに繋がった人です。その人は、「キリストにあって」永遠の命を得た人です。そして、最後のアダムであるイエス・キリストに繋がる唯一の方法は、この方を救い主と信じることです。

参考になる聖句

「こういうわけで、ちょうど一人の人によって罪が世界に入り、罪によって死が入り、こうして、すべての人が罪を犯したので、死がすべての人に広がったのです」 (ローマ5:12)

 すべての人は、アダムにあって死に、キリストにあって生きた者となります。