2021

05.09

Q.290 中絶は罪ですか。

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Q.質問

Q:米国では、中絶問題が重要な政治テーマだと聞いています。ところで、聖書には中絶は罪だという明確な記述があるのでしょうか。

A.回答

A:非常に大切な質問をしてくださり、ありがとうございます。この質問に対する回答は、胎児はどの段階で「人」となるのかを考えれば、自ずから出て来ます。聖書は、誕生した瞬間でもなく、3ヶ月の胎児の段階でもなく、受精卵の段階ですでに「人」であると教えています。そのことを示している例を3つ上げてみます。

1番目に、預言者エレミヤの例があります。

 エレミヤ書1章5節にはこうあります。「わたしは、あなたを胎内に形造る前から、あなたを知り、あなたが母の胎を出る前からあなたを聖別し、国々への預言者と定めていた」。この聖句は、2つのことを教えています。(1)エレミヤは、誕生する前から神に知られていた。(2)エレミヤは、胎児の状態ですでに預言者として聖別されていた。この聖句は、胎児は神の目には「人」であることを教えています。中絶が殺人であることは明らかです。

2番目に、ダビデの例があります。

詩篇139篇16節にはこうあります。「あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが記されました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに」。この聖句は、胎児のダビデはすでに「人」あり、神は彼のために、詳細な計画を立てておられることを教えています。神が生かそうとしている命を誕生前に絶つことは、重大な罪です。

3番目に、バプテスマのヨハネの例があります。

ルカ1章41節にはこうあります。「エリサベツがマリアのあいさつを聞いたとき、子が胎内で躍り、エリサベツは聖霊に満たされた」。エリサベツの胎内にいる子は、バプテスマのヨハネです。彼は、イエスの母マリアの声を聞き、胎内で躍ったのです。つまり彼は、まだ胎児であった時から、メシアの先駆者としての奉仕を行っていたということです。この聖句は、胎児のヨハネが「人」であることを示しています。胎児の命を抹殺するのは、神の御心に対する反抗です。

不慮の事故で流産した場合、その責任を問われることはありませんが、それ以外の人工妊娠中絶は重大な罪です。当事者は、罪責感や後悔の念に束縛されることになります。そこから解放される唯一の方法は、イエス・キリストの十字架の赦しを信じることです。

参考になる聖句

「あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが記されました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに」 (詩篇139:16)

胎児は「人」ですので、中絶は罪です。