人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。
紀元30年頃のイスラエル
イエス・キリスト
創造の初めから、神は、人を男と女に造られたのです。それゆえ、人はその父と母を離 れ、ふたりは一体となるのです。それで、もはやふたりではなく、ひとりなのです。こ ういうわけで、人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。(マルコ10: 6~9)
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ここはイエス・キリストを陥れようと、いつもつけ狙っていたユダヤ教指導者達が「夫が妻を離別することは許されるか」とイエスに質問してきた場面です。
当時、領主ヘロデ・アンティパスは兄弟ピリポの妻ヘロデヤを奪って結婚し、この件について「モーセの律法違反である!」と糾弾した預言者ヨハネが殺害されるという事件が起きていました。ユダヤ教指導者達はイエスがヘロデ・アンティパスとヘロデヤの怒りを買うような発言をすれば良いと企んでいたわけです。
さらにユダヤ教指導者達の間においても、離婚については論争が起こっている状況で、この質問はイエスがどのように答えたとしても危ない立場になってしまうという誘導尋問でした。
イエスの答えは、神は本来創造の秩序のなかで「離婚」というものの存在を想定していなかったというものでした。モーセの律法では離婚が認められていますが、それは、あくまでも「民の心のかたくなさ」に対する譲歩であり、本来の神のみこころに沿ったものではないということです。
ふたりの人が一体となる結婚ということの、重みや神聖さを考えさせられる聖書の言葉です。
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もっと詳しく知りたい方は
メシアの生涯(144)―離婚に関する教え― (マタイ19:1〜12、マルコ10:1〜12) (アウトラインPDF)
今回の聖書箇所の「もっと読む」で触れられている、イエス・キリストの結婚と離婚に関する教えの箇所です。