2025
07.04
Q.454 イランがイスラエルを憎む理由はなんですか。
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Q.質問
Q:イランはなぜ、イスラエルの「せん滅」を公言するのでしょうか。それほどまでにイスラエルを憎む理由があるのですか。
A.回答
はじめに
この質問は、イスラエルが直面している「国家生存の危機」に光を当てるものです。このテーマについて、いつものように3つ申し上げます。
1番目に、イスラム神学(特にシーア派的観点)に着目しましょう。
(1)イランの体制は、1979年のイスラム革命以来、「イスラム法に基づく神権政治」。
(2)イランの現政権は、イスラエルを「シオニストの人工国家」とみなしています。
(3)イスラエルは「イスラムの土地」への侵略者です。
(4)イランの核開発はシーア派(12イマーム派)の終末論的世界観に根ざしています。
(5)彼らは、隠れイマームの再臨と世界イスラム支配を信じています。
(6)核兵器がその目的達成の「神聖な手段」と見なされる恐れがあります。
(7)対イスラエル敵対姿勢は、「宗教的義務」として正当化されるものです。
2番目に、パレスチナ問題との一体化に着目しましょう。
(1)イランは、「抑圧された民の擁護者」を自任しています。
(2)パレスチナ人の「抵抗」の象徴的後ろ盾になろうとしています。
(3)ハマスやヒズボラへの資金・武器支援を通じて、イスラエルを攻撃しています。
(4)スンニ派主導のアラブ世界の中で、主導権を得るためにこれを行っています。
3番目に、地政学的対立と中東での覇権争いに着目しましょう。
(1)イランは、中東における「反米・反イスラエルブロック」の中心的国家です。
(2)サウジアラビアやアメリカ、そしてイスラエルとの覇権争いにまい進しています。
(3)イランにとっては、イスラエルは最大の敵の一つです。
(4)イスラエルがイランの核開発を強く警戒し、時には破壊工作を行っていることも、イランの敵意を増幅させています。
(5)いかなるものであっても、すべての反ユダヤ主義は、神の計画に対する挑戦です。
戦争と混乱の中で、多くのユダヤ人やイラン人が、メシアなるイエスに目を向けるように祈りましょう。