2024
06.07
Q.399 【神学編】比ゆ的解釈とは。
テキストで読む
Q.質問
Q:比ゆ的解釈とは、どういうものですか。
A.回答
A:はじめに
ハーベスト・タイムは、聖書の字義どおりの解釈を強く主張し、その解釈法に基づいた講解メッセージをネット上で配信しています。396回では、字義どおりの解釈について語りました。今回は、比ゆ的解釈について3つ申し上げます。
1番目に、どのような場合に、比ゆ的解釈が採用されるか。
(1)字義どおりの解釈が受け入れられないときに、この方法が採用される。
(2)ことばの意味を、象徴的、比ゆ的に解釈する。
(3)その結果、著者の意図とは異なった結論を導き出すことになる。
(4)この解釈法は、主観的で安易な方法である。
2番目に、比ゆ的解釈の源流は誰か。
(1)アレキサンドリヤの教父であったオリゲネス(185年頃~254年頃)が源流である。
(2)彼は、新プラトン主義とキリスト教を結合して、比ゆ的解釈法を確立した。
(3)これは、字義通りの解釈を否定する「合理主義的解釈」である。
(4)彼は、千年王国の存在と、「迷信的な解釈」(字義通りの解釈)を否定した。
(5)字義どおりの千年王国の成就は、ユダヤ的希望である。
3番目に、比ゆ的解釈の具体例はあるか。
(1)パンと魚の奇跡
①四福音書のすべてに出ている奇跡である。
②これを、道徳的に解釈するのは間違いである。
(2)ルカ10章の 「良きサマリヤ人」のたとえ話
①エルサレムとは、実在の都である(字義的)
②エルサレムとは、人の心である(道徳的)
③エルサレムとは、教会である(比ゆ的)
④エルサレムとは、天国である(類比的)
(3)字義的解釈は、「意味は一つである」という原則にこだわる。
比ゆ的解釈は、著者の意図を誤解する解釈法です。