聖書入門.com > 3分でわかる聖書 > イエスはパレスチナ人ですか。

今日の聖書の言葉

2024

03.01

Q.384 イエスはパレスチナ人ですか。

テキストで読む

Q.質問

Q:イエスはパレスチナ人ですか。

A.回答

A:はじめに

20世紀後半にパレスチナ解放機構(PLO)の議長を務めたヤセル・アラファトは、ある演説で「イエスはパレスチナ人であった」と語ったことがあります。しかし、この発言は嘘です。このテーマについて、いつものように3つ申し上げます。

1番目に、イエス時代のことを考えてみましょう。

(1)イエス時代、パレスチナという用語は存在していませんでした。

(2)この用語は、紀元132年頃に生まれました。

(3)ローマ皇帝ハドリアヌスは、バル・コクバの乱の後に、この名称を採用しました。

(4)この地とユダヤ人の関係を断ち切るために、ペリシテ人の地と命名したのです。

(5)この名称が、約2千年にわたって用いられてきました。

(6)しかし、パレスチナという国が存在したことは一度もありません。

2番目に、イスラエル建国(1948年)以前のことを考えてみましょう。

(1)当時、パレスチナ人とは地理的呼称でした。

(2)その地に住む人は、人種に関係なしにパレスチナ人と呼ばれました。

(3)ユダヤ人も、アラブ人、それ以外の人種の人たちも、パレスチナ人でした。

(4)「エルサレム・ポスト」は、「パレスチナ・ポスト」と呼ばれていました。

3番目に、イスラエル建国(1948年)以降のことを考えてみましょう。

(1)イスラエル建国に危機感を覚えたアラブ人たちは、対イスラエル闘争を開始。

(2)闘争の過程で、自らをパレスチナ人と定義するようになりました。

(3)パレスチナにはパレスチナ人の文化が存在していたという主張が、パレスチナという国を建国するため理由とされました。

(4)実際は、パレスチナ人はアラブ人であり、パレスチナ文化はアラブ文化です。

(5)現在、ヨルダン川西岸とガザに住むアラブ人が、パレスチナ人と呼ばれています。

(6)イエスはパレスチナ人であったという主張は、歴史的事実の改ざんです。

(7)イエスは、アブラハム、ダビデの子孫として誕生した、ユダヤ人のメシアです。

(8)この方は、全人類の救い主となられました。

イエスはパレスチナ人であったというのは、嘘です。