自分に合う教会がなかなか見つからないなど様々な理由で、キリストを信じているけれど地域の教会には属していない人もいらっしゃいます。聖書は地域教会に所属し、教会員になる(教会籍を持つ)ことに、直接的に何か言及しているのでしょうか。さっそくご覧ください。
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Q. 質問
Q:教会籍についてどのように考えるべきか教えてください。
A. 回答
A:教会について考える際には、普遍的教会と地域教会を分けておく必要があります。イエス・キリストを信じた人は、全員普遍的教会の会員です。教会籍に関する質問は、地域教会に関するものです。では、いつものように3つ申し上げます。
1番目に、聖書には、正式な会員制度を命じた箇所はありません。
とは言え、初期の教会がなんらかの「群れ意識」を持っていたことは確かです。例えば、ペンテコステの日に救われた人が3,000人いたというのは、なんらかの会員制度の存在を示唆しています。さらに、エルサレム教会は選挙によって7人の執事たちを選びましたが、これもまたなんらかの会員制度の存在を証明するものです。
2番目に、会員制度の存在は、牧会活動の前提となるものです。
牧師は自分が責任を負うべき範囲を知る必要があります。もし会員制度がないなら、責任範囲の境界線があいまいになります。牧師は、自分が出会うすべての人に責任を持つべきなのでしょうか、あるいは、教会員に対してのみ責任を持てばよいのでしょうか。責任範囲が明確でないなら、牧師は休む暇もなくなるはずです。ある教会の会員になるというのは、その教会の霊的指導者の庇護の下に自分を置くことです。
3番目に、会員制度の存在は、お互いに対する説明責任の範囲を決めるものです。
同じ群れに属する信者たちは、誰がその群れの中にいるのか、誰が外にいるのかを知っています。でなければ、罪を犯した者を罰し、悔い改めを迫ることができません。また、悔い改めない者を除名することもできません。さらに、教会としての意志決定を行う際にも、会員制度の存在は不可欠なものとなります。聖書は、正式な会員制度には言及していませんが、なんらかの形の会員制度は不可欠であることを示しています。
参考になる聖句
「そして、彼らは使徒たちの教えを堅く守り、交わりをし、パンを裂き、祈りをしていた」 (使徒 2:42)
信者が地域教会に属するのは、重要なことです。