その方は、クリスチャンをやめたいと思うほどに、辛い状態にあるのですね。側で見ているご友人の方にとっても、何と声をかけたら良いかわからないのは当然だと思います。さて、クリスチャンとは部活や仕事のように、やめたり入りなおしたりできるものなのでしょうか。このご友人にとって必要なことは何だったのでしょう。
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Q. 質問
Q:友人がクリスチャンをやめると言い出したのですが、その時私は、やめちゃダメだと簡単に言うべきでないと思い、ダメとは言えず、だからといってなんと声をかけていいのか分かりませんでした。このような場合、何と声をかけるべきでしょうか。
A. 回答
A:友人の方は、よほど辛い目に会われたのでしょうね。その方の悩みが解決されることを願いながら、いつのように3つ申し上げます。
1番目に、その方は最初からクリスチャンでなかった可能性があります。
自分で「クリスチャンになる」と宣言したからといって、その人がクリスチャンになるわけではありません。クリスチャンになるためには、3つのことを信じ、受け入れる必要があります。①イエス・キリストは私の罪のために死なれた。②死んで墓に葬られた。③三日目に甦り、今も生きておられる。聖書では、クリスチャンになることを「救われる」とか、「新生する」とか言います。クリスチャンになるのは、自力によるのではなく、聖霊の働きによります。
2番目に、もしクリスチャンであったとしたら、その方は霊的幼子の状態にあります。
一度クリスチャンになったなら、それをやめることはできません。なぜなら、それは聖霊の働きによるものだからです。人間の意志だけで、クリスチャンになったり、クリスチャンをやめたりできるものではありません。誕生した赤子が、もう一度母の胎内に戻ることができないのと同じです。従って、教会に行くのをやめることはできても、クリスチャンをやめることは不可能です。
3番目に、その方の悩みに耳を傾けましょう。
「それはダメだ」と言わなかったのは、正解です。具体的な助言を与える前に、相手がなぜ苦しんでいるのか、そのことに耳を傾けるべきです。「何があったのか」、「なぜそう思うのか」、「聖書にはどう書かれているのか」といった質問をして、相手の思いに寄り添うことが大切です。その過程で、相手が本当に救われているのかどうかが明らかになると思います。もし救われていないなら、「福音の三要素」を伝えましょう。もし救われているなら、聖書から回答を発見する努力をともにしましょう。一連の過程において、相手のために祈ることも極めて重要です。
参考になる聖句
「兄弟たち。あなたがたに勧告します。気ままな者を戒め、小心な者を励まし、弱い者を助け、すべての人に対して寛容でありなさい」 (1テサロニケ 5:14)
助言する前に、耳を傾けることが大切です。