2017

12.31

Q.152 ロゴスとレーマの違いはなんですか。

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今回はタイトルを読んでも「ん?」となるような、専門的なご質問です。ロゴスとレーマは、どちらも「ことば」と訳されるギリシャ語なのですが、キリスト教の中でも解釈の分かれる単語なのだそうです。ロゴスもレーマも初めて聞くわ、というクリスチャンの方にもぜひご覧いただきたい動画です。聖書には書かれていないような日々の細かな選択をしていくときに、クリスチャンがどのように聖霊の導きを正しく受け取り行動できるか、その秘訣が語られます。

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Q. 質問

Q:ギリシア語のロゴスとレーマは、どちらも「ことば」と訳されていますが、意味は明確に区別すべきできしょうか。


A. 回答

A:大変専門的な質問をいただきました。この質問への回答は、回答者がどの教派に属しているかで異なってきます。いつものように、3つ申し上げます。


1番目に、ロゴスとレーマの定義を確認しましょう。

 ロゴスとは、「霊感を受けた神のことばである聖書」、あるいは、「生けることばであるイエス」を指します。ヨハ1:1、ルカ8:11、ピリ2:16などがその例です。

 レーマとは、「語られたことば」、「口から発したことば」を指します。ルカ1:38、3:2、5:5などがその例です。


2番目に、聖霊派(カリスマ派)のクリスチャンは、レーマに関して独特な解釈をします。

 彼らは、レーマとは「今聖霊が信者に語っておられる声である」と考えます。具体的には、内面の思い、印象、体験などがそれです。あるいは、牧師のメッセージや友人の助言がレーマになる場合もあります。極端な場合は、書かれたことばよりも、語られたことばの方が力があると考える人もいますが、この考え方には聖書的裏付けはありません。


3番目に、福音派のクリスチャンは、ロゴスとレーマは同じ意味だと考えます。

 クリスチャンなら、聖霊からの語りかけを受けたと感じる場合があります。これは、聖霊派流に言えばレーマを受けたという体験ですが、その場合は、啓示されたみことば(ロゴス)に照らして、その内容を吟味する必要があります。聖書には、どこに住むか、どの学校に入るか、誰と結婚するか、などの具体的な指示はありません。しかし、判断の基準となる一般原則は書かれています。富や賜物の賢い管理、愛の実践、悪の影響から遠ざかる、などが一般原則です。それを適用しながら、私たちは人生の選びをしていくのです。神は、啓示された聖書のことば、つまりロゴスと矛盾したことは言われません。従って、聖霊の導きを正しく判断するためには、ロゴスの内容を学び、必要に応じて聖句を取り出すことができるようになる必要があります。聖書を知れば知るほど、聖霊の導きを読み間違えることは少なくなって行きます。


参考になる聖句

「初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった」(ヨハ1:1)

 ロゴスとレーマは、基本的には同じ意味です。

もっと詳しく知りたい方は

初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった(ヨハネ1:1)


メシアの生涯 2 ヨハネによる序言(1) (アウトラインPDF)
初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった(ヨハネ1:1)という短い聖書箇所には、ことば(ロゴス)をキーワードに天地創造から三位一体まで、重要な内容が詰まっています。この箇所の詳しい聖書解説メッセージです。