輪廻とは、「死んだ魂が、三界・六道(さんがい・ろくどう)を、次の世に向けて生と死とを繰り返すこと」で、仏教の基本的な概念だそう。「生まれ変わったら〜したい」という表現をよく見かけるのも、輪廻の考え方が日本人に定着しているせいかもしれません。聖書には、一度死んだ(天に上げられた)人物が再び現れる記述がありますが、「生まれ変わる」という概念はあるのでしょうか。さっそく解説を見てみましょう。
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Q. 質問
Q:最近ある本で、死ぬ前に起こった出来事を記憶しているという人の話を読みました。その人の魂は、別の人物として生まれ変わってきたのでしょうか。輪廻は、聖書的な教えでしょうか。
A. 回答
A:輪廻とは、「死んだ魂が、三界・六道(さんがい・ろくどう)を、次の世に向けて生と死とを繰り返すこと」です。インド思想に見られる考え方で、仏教の基本的な概念でもあります。いつものように3つ申し上げます。
(1)聖書のどこにも、輪廻を教えている箇所はありません。
①ヘブ9:27
「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている」②人間は一度だけ生き、一度だけ死に、一度だけさばきを受けます。
③キリスト教とユダヤ教が輪廻の教えを受け入れたことは、一度もありません。
(2)聖書では、死者は死んだ後でも同じ人物として登場しています。
①モーセは、モーセとして登場しています(マタ17:3)。
②地上から天に上げられたエリヤも、エリヤとして登場しています(マタ17:3)。
③イエスご自身も、イエスとして復活されました。
(3)何が真理であるかの判断は、人間の体験ではなく、聖書に基づいて行うべきです。
①有限な人間の過去の記憶は、あいまいです。
②テレビ、映画、小説、夢などの影響で、体験していないことを実体験だと
思い込んでいる場合があります。③実際に体験したことを、誤って記憶している場合もあります。
④さらに、悪霊の影響を考慮する必要もあります。
⑤生前の記憶があると主張する人は、輪廻が真理だという前提を置いて
語っていることが多いのです。
参考になる聖句
「あなたがたには、あすのことはわからないのです。あなたがたのいのちは、いったいどのようなものですか。あなたがたは、しばらくの間現れて、それから消えてしまう霧にすぎません」(ヤコ4:14)
輪廻は、聖書の教えとは真っ向から対立するものです。
もっと詳しく知りたい方は
あなたがたには、あすのことはわからないのです。あなたがたのいのちは、いったいどのようなものですか。あなたがたは、しばらくの間現れて、それから消えてしまう霧にすぎません(ヤコブ4:14)
ちりはもとあった地に帰り、霊はこれを下さった神に帰る。
▲聖書では、人が死んだらどこへいくのかが明確に示されています。この記事では、聖書に登場する天国・地獄などの概念を図で表したものも掲載しています。
わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。
▲元仏教徒で、得度まで受けた永山さんが、仏教的な死後の世界観からどのようにクリスチャンになったかを語られている記事です。