教会に行ったことのある方は、礼拝の前後に赤ちゃんがお披露目されて、牧師先生に祝福を祈られている場面を見たことがあるかもしれません。献児式(けんじしき)を漢字で書くと「子供を献げる」となりますが、これにはどんな意味があり、カトリックで行われる「幼児洗礼」と何が違うのでしょう。さっそく見てみましょう。
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Q. 質問
Q:献児式とは何ですか。
A. 回答
A:献児式とは、幼子を神の前に捧げる儀式ですが、その意味を誤解されている方もおられるようです。献児式について、3つのことを申し上げます。
1.献児式は、聖礼典ではありません。
(1)聖礼典と認められるための条件は、以下の3つです。
①キリストがそれを行うように命じておられる。
②使徒の働きの中で、弟子たちがそれを行っている。
③書簡の中で、その意味が解説されている。
(2)聖書が命じている聖礼典は、2つしかありません。
①洗礼
②聖餐式
2.献児式は、幼児洗礼ではありません。
(1)洗礼は、キリストを救い主として信じた人が受けるものです。
(2)洗礼は、信者がキリストへの従順を示すために最初に行うべき行為です。
(3)幼児洗礼は、聖書の教えではありません。
①幼児は、まだ自覚的な信仰を持っていません。
②聖書は、洗礼による救いを教えているわけではありません。
3.献児式は、親の信仰と祈りの表現です。
(1)献児式を通して、親は以下のことを告白しています。
①子どもは神からの賜物である。
②親は、子どもを養育する責任を神から委ねられている。
(2)献児式を通して、親は神の守りがあるように祈っています。
①親は、自力で子どもを養育することはできないことを知っています。
②それゆえ、神の守りと恵みがあるように祈り求めます。
参考になる聖句
「見よ。子どもたちは【主】の賜物、胎の実は報酬である」(詩127:3)
献児式は、親の信仰告白であり、祈りです。
もっと詳しく知りたい方は
見よ。子どもたちは【主】の賜物、胎の実は報酬である(詩編127:3)