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今日の聖書の言葉

2025

11.28

Q.474 あなたのために救い主が生まれた。

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あなたのために救い主が生まれた

はじめに

「BEACON」Vol.4が完成しました。

クリスマスといえば、街中に流れるクリスマスソングや美しいイルミネーション、プレゼントを運んで来るサンタクロースなどを思い浮かべる人が多いと思います。でも、クリスマスの主役はサンタではなく、イエス・キリストです。

この「BEACON」では、クリスマスの意味を「恐れるな」というキーワードを用いて要約しました。クリスマスについて3つ申し上げます。

1.「恐れることはありません」―羊飼いたちへの御告げ

救い主誕生の知らせを最初に聞いたのは、羊飼いたちでした。彼らは、当時のユダヤ社会では最下層に属していた人々です。ルカ2:10~11にこう書かれています。

「御使いは彼らに言った。『恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。』」

「ダビデの町」とはベツレヘムのことです。この町の周辺には、「羊飼いの野」と呼ばれる放牧地が広がっています。救い主が誕生した夜、羊飼いたちは野宿しながら羊の番をしていました。すると突然、暗闇に栄光の光が輝いて天使が現れました。それを見て、羊飼いたちは恐れおののきました。天使は彼らに「恐れることはありません」と告げました。

私たちもまた、将来に対する不安や、神の前に立つことへの恐れを抱きます。だからこそ、天使のことばは今の私たちにも響きます。 「恐れることはありません。」

2.飼葉桶の赤子―洞窟での誕生

イエスが誕生したのは、馬小屋ではなく洞窟です。ルカ2:7には、「そして、その子を布にくるんで飼葉桶に寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである」とあります。「飼葉桶」とは家畜の餌箱のことですが、それが置かれていた場所は、夜間に家畜を囲っておく洞窟だと思われます。イエスが王宮ではなく洞窟で生まれたことは、「イエスの謙遜な姿」を象徴しています。

赤子は「布にくるんで」飼葉桶に寝かされました。この布(亜麻布)は埋葬の際に用いられるものでした。赤子のイエスがこの布にくるまれたのは、「イエスは死ぬために誕生した」ということの象徴です。この世に生を受けた者は、必ず死にます。それとは違った意味で、イエスは十字架上で死ぬために生まれました。洞窟も、飼葉桶も、布も、すべて私たち罪人に対するイエスの愛の象徴です。

赤子を恐れる人はいません。もしイエスが最初から力強い支配者として現れていたとしたら、人々は恐れ、身を引いたことでしょう。しかし、イエスは誰もが近づきたくなる赤子の姿で来られました。それゆえ、私たちは安心してイエスに近づくことができるのです。ここで忘れてならないのは、イエスの誕生が十字架の苦しみと深く結びついているということです。イエスの誕生は十字架の死と切り離すことができません。

3.赤子を礼拝する羊飼いたち―自発的な応答

羊飼いたちは、天使からの知らせを受けると、急いで飼葉桶の赤子を探しに行きました。そして、見つけたとき、彼らはその子を礼拝しました。神は愛を強要しません。神は、私たちが自らの意志でイエスを救い主と信じ、礼拝することを求めておられます。では、私たちはどのように応答すべきでしょうか。

聖書は、イエス・キリストを救い主として信じるなら救われると教えています。救われるとは、神の怒りから解放され、神との平和が与えられることです。救いの方法は実にシンプルです。福音の三要素(1コリント15:3~4)を信じればよいのです。

(1)イエス・キリストは、私たちの罪のために死なれた。

(2)死んで墓に葬られた。

(3)三日目によみがえられた。

イエス・キリストはあなたを愛し、あなたのためにいのちを捨ててくださいました。その愛に応答することが、クリスマスの喜びを体験する唯一の方法です。「恐れることはありません!」。これがクリスマスのメッセージです。