聖書入門.com > 3分でわかる聖書 > 【神学編】新約聖書における旧約聖書の引用法。

2024

06.21

Q.401 【神学編】新約聖書における旧約聖書の引用法。

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Q.質問

Q:新約聖書が旧約聖書を引用する方法が、理解できません。何かルールのようなものはありますか。

A.回答

A:はじめに

確かに私たち異邦人には、新約聖書における旧約聖書の引用法は、難解です。新約聖書の記者たちは、ラビ的引用法を採用しています。それが分かると、疑問が解けます。今回は、このテーマについて4つ申し上げます。

1番目に、預言がそのまま成就している場合があります。

(1)これは一番分かりやすい引用法です。

(2)マタ1:22~23(処女降誕)は、イザ7:14の成就です。

(3)マタ2:5~6(ベツレヘムでの誕生)は、ミカ5:2の成就です。

2番目に、歴史的事件を取り上げ、それを「型」として説明する場合があります。

(1)マタ2:15bは、ホセ11:1の引用です。

(2)「わたしは、エジプトからわたしの子を呼び出した」

(3)出エジプトの出来事が本体です。

(4)イエスの一家がヘロデから解放されたことは、「型」です。

3番目に、歴史的事件を取り上げ、それを今の状況に適用する場合があります。

(1)この引用法が一番難解です。

(2)マタ2:17~18は、エレ31:15の引用です。

(3)両者に共通するのは、子どもを失って嘆いている母親たちの嘆きです。

4番目に、メシア預言を要約する場合があります。

(1)マタ2:23がそれです。

(2)「そして、ナザレという町に行って住んだ。これは預言者たちを通して『彼はナザレ人と呼ばれる』と語られたことが成就するためであった」

(3)これはメシア預言を要約したものです。

 聖書はヘブル的に解釈する必要があります。