アメイジング・グレイスは非常に有名な賛美歌ですね。英語では『驚くほどの恵み!私のような者までも救われた』という出だしで始まります。その歌詞は、イエスを信じて自分の罪が許された人にとっては「自分の心を代弁してくれている?!」と思ってしまうほど、共感できる内容になっています。この素晴らしい歌詞が生まれた背景には、いったいどんな事があったのでしょう。
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Q. 質問
アメイジング・グレイスというゴスペルが大好きです。この歌の意味とその背景について教えてください。
A. 回答
この讃美歌は、世界的に知られている。作曲者は不明です。
アイルランドかスコットランドの民謡から出ているという説が有力です。
いつものように3つ申し上げます。
1.作詞者は英国人のジョン・ニュートンです(1725–1807)。
(1)敬虔なクリスチャンの母親が、彼が7歳の時に亡くなりました。
(2)父に倣って船乗りとなった彼は、奴隷貿易から巨万の富を得るようになりました。
(3)西アフリカからアメリカや英国の植民地に奴隷を運ぶ仕事でした。
2.彼が22歳の時に転機が訪れました。
(1)船が嵐に会って浸水し、転覆しそうになりました。
(2)彼は、初めて真剣に神に祈りました。
(3)貨物が穴をふさいだので、浸水は弱くなりました。
(4)それから7年後、彼は船を降り、英国国教会の牧師への道を歩み始めました。
(5)19世紀初頭、ウィルバーフォースの奴隷廃止運動に協力しました。
3.この讃美歌は、彼の信仰告白の歌です。
(1)奴隷貿易に携わったことから来る罪責感を告白しています。
(2)神の愛の大きさを、「恵み(グレイス)」という言葉で表現しています。
(3)この讃美歌は、歌う人ひとりひとりの信仰の歌でもあります。
参考になる聖句
「あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です」(エペソ人への手紙2:8)
もっと詳しく知りたい方は
あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。(エペソ人への手紙2:8)
あなたがたが救われたのは、ただ恵みによるのです。 (エペソ2:1〜6)
▼ほとんどの方は、アメイジング・グレイスの作者のように奴隷貿易なんてしていないでしょうし、警察のお世話になった事もないかもしれません。それでも、人には必ず罪があります。それは人間の基準で見て重いか・軽いかの問題ではなく、完全に聖なる神の基準で見てどうか?というお話です。