もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。

紀元57~58年のローマ世界

使徒パウロ

けれども、もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。キリストの御霊を持たない人は、キリストのものではありません。(ローマ8:9)

boy-69723_640聖書には「古い人と新しい人」という対比があります。ここで「古い人」とは人が生まれつき持っている罪の性質を指し、「新しい人」とはキリストを信じることで生まれ変わったクリスチャンの新しい性質を指します。

しかし、人はクリスチャンになった後でも古い人(古い罪の性質)を引きずって地上生涯を送らなければなりません。実際生活の上では、クリスチャンの新しい性質は時間をかけて現れてくるものだからです。特に、救われたばかりの赤ちゃんクリスチャンは古い性質がまだ強く残っています。段々と霊的に成長して行くにつれて、古い人の罪の性質は弱められて行きますが、それでも死ぬまで消えません。何十年もかかって成長したクリスチャンでも同じです。今、地上生涯を過ごしているクリスチャンは、古い罪の性質を抱えながら、どのようにして、主にあって喜びを失わずに、平安と希望を持って生きて行くことができるのでしょうか。

私はクリスチャンになって29年経ちます。クリスチャンになったばかりの時は喜びにあふれていました。その時感じたことです。それは遠い昔に、幼かった子供の私を母親が手を引いて、ある所に連れて行ってくれたような愛の感覚でした。私は兄の影響で19歳の時に近くの教会に集い始めたにもかかわらず、すぐに、世の楽しみの方に心が向き、世と妥協して神様から離れてしまったのです。そのように自分の心のままに放浪して20年ほど経った頃に、父なる神とイエス様の愛を感じて聖書の福音を信じました。幼子が信頼するお方の手に引かれて安心できるところに帰れたように感じたのです。

でも、救われてしばらくすると、今度は霊的なプライドのような古い罪の性質が頭をもたげてきて、教会の中でも自分の居場所を守ろうとしたりして、純粋に主に向かう心が濁ってきてしまったのを思い出します。そうなるとせっかく私のうちに住んでくださることになった聖霊が働けなくなり、元の自分に戻ってしまうような繰り返しをしていました。救われた後、次の聖書のみ言葉は何度も読んでいましたが、心から受け止めていませんでした。

肉に従う者は肉的なことをもっぱら考えますが、御霊に従う者は御霊に属することをひたすら考えます。肉の思いは死であり、御霊による思いは、いのちと平安です。(ローマ8:5〜6)

私は知らず知らずのうちに、御霊を軽視するようになっていたのです。そして救われたばかりのあの時の喜びや平安が徐々に徐々に失われて行きました。次の聖句はイエス様ご自身のお言葉です。

わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。その方は、真理の御霊です。(ヨハネ14:16〜17)

この聖句も読んでいながら、実のところ私の心の中に留まっていませんでした。イエス様ご自身がちゃんと約束してくださっているのにです。もうひとりの助け主である聖霊に日常の生活において従う時に、父なる神は、古い人である罪の性質を押さえつけて守ってくださるという真理です。

holding-hands-752878_640しかし、数年前から参加した聖書フォーラム運動のバイブルスタディを通して、今は安定して、み言葉に戻ることができました。それは正に、み言葉に手を引かれて、平安と喜びと希望の生活に戻ることができたあの感覚です。主に感謝しています。

パウロはこのことをわかりやすく書き記しました。

遊女と交われば、一つからだになることを知らないのですか。「ふたりは一体となる」と言われているからです。しかし、主と交われば、一つ霊となるのです。……あなたがたは、代価を払って買い取られたのです。ですから自分のからだをもって、神の栄光を現しなさい。(2コリント6:16〜17、20)

救われたばかりのクリスチャンから霊的に成長しつつあるクリスチャンにとって、主にある喜びを失わない秘訣はただひとつです。聖書のみ言葉を自分のものにして主と一つの霊とされ、御霊にお頼りする信仰生活を続けることです。何事も、先ず父なる神に祈ってから決めるようになりました。それこそが「御霊の中に生きなさい」という父なる神からの愛のみ言葉です。

岩崎 洋二

この記事の執筆者

岩崎 洋二

杉並聖書フォーラム代表

岩崎 洋二

1944年生まれ。神奈川県出身。
1967年 東京工大卒。39年のサラリーマン生活を送り、米国に9年、南米に4年海外駐在をする。
1986年 福音を信じてクリスチャンとなる。
2012年より杉並聖書フォーラム開始、現在に至る。
2014年 7月ハーベスト聖書塾卒。