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今日の聖書の言葉

聖書を知りたい人のために(2)

聖書が神の言葉であると、どうして言えるの?聖書にも種類があるのはなぜ?

スピーカー:中川健一

聖書箇所:聖書全般

収録日:20111108

メッセージ再生(76:34)

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イントロダクション

 

1.はじめに

(1)情報の洪水によって溺れそうになっている時代
(2)あるいは、羅針盤なしに航海しているかのような時代

(例話)キャプテン・ウイルソンの逸話

(3)サイバー空間に灯台の火を灯したい。

①「メッセージ・ステーション」の拡大
②「クリスチャンライフ、このうるわしきもの」の4回シリーズ
③「聖書を知りたい人のために」の3回シリーズ

(4)「聖書研究から日本の霊的覚醒(目覚め)が」
(例話)アンケートの内容を紹介

 

2.文脈:9つの質問を取り上げる。

①聖書とは何か。
②聖書はいつ、どのようにして今のような形になったのか。
③聖書観には、どのようなものがあるか。
④聖書は「霊感を受けて書かれている」とは、どういう意味か。
⑤聖書に多くの翻訳があるのは、どうしてなのか。
⑥聖書はどこから読んだらいいのか。
⑦聖書が神のことばであるという証拠は何か。
⑧聖書に誤りは含まれていないのか。
⑨聖書は自分自身について、どう証言しているか。

 

3.アウトライン

④聖書は「霊感を受けて書かれている」とは、どういう意味か。
⑤聖書に多くの翻訳があるのは、どうしてなのか。

このメッセージは、聖書が神のことばであることを学ぶためのものである。

 

Ⅳ.聖書は「霊感を受けて書かれている」とは、どういう意味か。

 

はじめに:神は私たちに語っておられる。これを啓示という。

(1)一般啓示

①自然を通した啓示
②歴史を通した啓示
*特に、イスラエルの歴史を見れば、神の存在が分かる。

③人間の内面(良心)を通した啓示
*いかなる社会にも、ある種の基本的な法が存在する。
*これは、良心の産物である。
*ただし、良心は完璧な基準とはなり得ない。

④一般啓示の限界
*一般啓示は、救いの道を示していない。
*一般啓示が示す知識の限界。「知られない神に」(使17:23)
*人間には、一般啓示によって示された真理を歪めてしまう性質がある。

 

(2)特別啓示

「神は、むかし父祖たちに、預言者たちを通して、多くの部分に分け、また、いろいろな方法で語られましたが、この終わりの時には、御子によって、私たちに語られました」(ヘブ1:1〜2)

受肉は、特別啓示の中の特別啓示である。
*イエスを見た者は、父を見たのである(ヨハ14:1〜9)。

②書かれたことばによる啓示
*これによって、一般啓示を正しく理解することができる。
*今日の私たちにとって、これが最も重要な啓示である。

 

1.神のことばに誤りはない。霊感があるからである。

(1)最近は、この言葉には否定的印象がある。

①天理教や大本教では、教祖が神のお告げを書き記した文書を「御筆先」という。
②霊感商法

 

(2)霊感を示す聖句

「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです」(Ⅱテモ3:16〜17)

①「聖書はすべて」
*十全・逐語霊感

②「神の霊感による」
*ギリシア語で「セオプニューストス」
*神の息が吹き込まれている、という意味

③霊感のゆえに聖書は有益である。

 

2.霊感の内容

(1)二重著者

①神が第一次的な著者
②人が第二次的な著者

 

(2)神は、著者の特徴、経験、文学形式などを用いて御心を啓示された。

①聖書の多様性と統一性

 

3.誤った霊感説

(1)機械的(口述筆記的)霊感説

①神は著者の執筆活動を完全に支配し、導いた。

 

(2)概念の霊感説

①概念は霊感を受けているが、すべての言葉が霊感されているわけではない。
②この説は、神の霊感の度合いを引き下げる考え方である。

 

(3)部分的霊感説

①聖書の各部分には、霊感を受けている度合いの差がある。
②人間が最終的な判断を下すことになり、問題が起こる。

 

Ⅴ.聖書に多くの翻訳があるのは、どうしてなのか。

 

はじめに:私たちの手に聖書が届くまでの3つの過程

 

1.霊感

(1)原典において、聖書は誤りなき神のことばである。
(2)写本に誤りがないことを保証するものではない。

 

2.保存

(1)ユダヤ人によって、ヘブル語聖書は保存された。

①ソフェリム
②タナイム
③マソラ学派(7世紀、11世紀)
④厳格なルール
*羊皮紙の種類
*行と列のサイズ
*インクの種類
*単語と単語の間隔
*写し終えると、行、単語数、文字数を数えた。

⑤死海写本の発見により、旧約聖書の正確性が証明された。

 

(2)新約聖書も同じである。

①数千ものギリシア語の写本がある。
②最古のものは、紀元117年頃。
③複数の読みがある場合でも、原典を推測できる。
④他の古典文学の写本にはない特徴である。

 

3.翻訳

(1)翻訳とは、ある意味、解釈である。

①文字通りの訳か、意味を伝える訳かの選択
②コロ3:12「それゆえ、神に選ばれた者、聖なる、愛されている者として、あなたがたは深い同情心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身に着けなさい」(新改訳)
「あなたがたは神に選ばれ、聖なる者とされ、愛されているのですから、憐れみの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身に着けなさい」(新共同訳)「bowels of mercies」 (KJV)
*感情の存在する場所は、腸か、心か。

③ルカ2:49「するとイエスは両親に言われた。『どうしてわたしをお捜しになったのですか。わたしが必ず自分の父の家にいることを、ご存じなかったのですか』」(新改訳)
「My Father's business」(NKJV)

*ともに訳としては許容できる。
*個人的には、「父の仕事」を選びたい。
*イエスが12歳であったことと関係している。

 

(2)翻訳の種類

①直訳的翻訳
*解釈が少ない。
*しかし、読みにくい。
*英語では、KJV, NKJV, ASB and NASB。
*日本語では、詳訳聖書刊行会による「詳訳聖書」(新約聖書のみ)。

②より自由な翻訳(動的翻訳)

*解釈が多い。
*読みやすい。
*口語訳、新改訳、新共同訳はすべてこれである。

③意訳

*リビングバイブル
*初心者に読みやすい。
*聖書研究に不適である。
*厳密には、翻訳ではない。

 

(3)神学と翻訳の関係

①翻訳委員会による訳が一般的。
*公平な神学的立場を反映させるため
*それでも、神学的立場が反映されることが多い。

②最近の性差別のない翻訳は、誤訳である。
③個人訳は、その個人の神学が反映される。

 

結論

 

1.聖書は、神からのラブレターである。

(例話)「I love you forever.」終わったら返してね。

 

2.翻訳された聖書は、霊感を受けていない。

(1)原典が霊感を受けている。
(2)研究の積み重ねによって、翻訳された聖書は信頼に足るものとなっている。
(3)聖書研究によって原典の意味を探ることは、私たちの特権であり喜びである。

 

3.聖書の霊感を信じることは、確認に満ちた信仰生活の土台である。
祈ってみよう!

イエス・キリストを心に受け入れるにはどうしたらいい?

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