モレク(もれく)

モレクというのは、元々はアモン人の神で、ミルコムともモロクとも呼ばれました(列王記11:7、11:33、使徒7:43)。

(1)レビ記は、はっきりとモレク礼拝や子どものいけにえを禁じています(レビ記20:2〜5)。

(2)モレクの神殿をエルサレムの南西にあるベン・ヒノムの谷に建てたのはソロモンです。恐らく、異教徒の妻たちのために建てたのでしょう(列王記11:7〜8)。

(3)モレクの神殿には、雄牛の頭を持った青銅の像が手を突き出した形で立っていました。モレク礼拝をする者たちは、その手の上に子どもを載せ、下から火をたいていけにえとしました(レビ記18:21)。子どもの叫び声を消すために、モレクの祭司たちは太鼓をたたき続けました。

(4)モレク礼拝を行なったのは、ユダの王アハズ(列王記16:3)です。

(5)マナセ王もまた、父ヒゼキヤ王が取り壊した高き所を築き直し、ベン・ヒノムの谷でモレク礼拝を行なっています(列王記21:6)。

(6)モレク礼拝は、他の偶像礼拝とともにイスラエルの中で受け継がれ、ユダの王ヨシヤの宗教改革まで続けられました。

出典:クレイ聖書解説コレクション「エゼキエル書」